先輩に一直線。

その帰り道。

ああ、最後に翔太が言いかけた事・・・
『今度の野球の試合で』
ここまでしかわからなかった。

いったい、何を言いたかったのだろう。
ずっと考えながら歩いていた。
もしかして、よく漫画なんかに出てくる、『試合に勝ったら告白する』なんてのじゃないだろうか!!

いや、待て待て・・・。
そんなわけないか・・・。

うーん・・・。なんだったんだろう・・・。

翔太が言っていた事と同時に、翔太についてしまった嘘の事が、私の頭の中をぐるぐる回っていた。

翔太についた嘘。
それも、初めて翔太についた嘘。
絶対に、絶対に翔太にだけは嘘はつきたくなかった。

自分が、すごく憎かった。


『ねーねー、紗季ちゃーん。』
私の肩に、誰かの手が置かれた。
その感触に、一気に体中を寒気が走った。