「ねぇ杏ちゃん! 僕のこと環くんじゃなくて “たまちゃん”って呼んで?」 突然言われたから戸惑った。 「……た…まちゃん?」 多分、私の顔が真っ赤だから みんなつられて 真っ赤になったんだと思う。 ゆうまくんと目が合った。 ゆうまくんの顔が なんだか不機嫌そうだった。 「杏。ちょっと来て」 ゆうまくんは私の腕を 掴んで屋上に連れて行った。 ゆうまくんに両手を掴まれて 向かい合わせにされた。