パラパラの雨はやむどころかどしゃぶりになってきた。

『……雄ちゃん待って』
苦しそうな早紀の声に僕は驚いて早紀に振り向いた。
『早紀……?』

(ゼーゼーゼー)
『……あたし、喘息持ってるの』

(そういえば保育園の頃もよく発作をおこしていた)


『早紀、苦しいか?』
早紀はその場に座りこんでしまった。