「いいな~プロポーズされたんだ」


「あっ、うん」


プロポーズって改めて言われると、なんだか照れる。


「沙希ちゃんは、拓海さんとそういう話しないの?」


「私も拓ちゃんも、いつかはって思ってるんだけどね。今んとこ、現実味は帯びてないな」


「そっか」


「結婚式、絶対呼んでね!」


「うん」


そんな話をしたのが、数ヵ月前。


「てかさ、親はOKしたの?」


「うん。普通にOKだったよ」


廊下を歩きながら、沙希ちゃんと話を続ける。


年が明ける前、私の家族とひろ君の家族が集まれるときがあったの。


そのときひろ君、私の親に頭を下げてくれた。


まあ、あっさりOKだったんだけどね。