「・・・はい。・・・わ・・・りま・・・した」


なんだか、誰かの声が途切れ途切れに聞こえる。


それに、体がふわって浮いてる感じ。


「あ・・・まり、無理・・・させ・・・で。薬も・・・」


「分かりました・・・」


あっ、ひろ君かな?


「・・・ひろ君?」


「ごめん春菜。起こした?」


ゆっくりと意識が浮上する。


「ここ、どこ?」


「ああ、春菜ぐっすり寝てたから、そのまま俺が連れてきた」


だんだん意識がはっきりしてきたところで、ひろ君に抱き上げられて病院の廊下を歩いていることに気付いた。


「怜香先生?」


ひろ君の隣には、なぜか怜香先生もいる。


「ちょっと話したいことあったから、一緒に車までついてきてもらってる」