「お店いっぱいだね」


「そうだな。ずっと続いてるみたい」


今度は出店のトンネルを歩いていく。


「あっ、これかわいい」


いろいろなお店を覗いていくと、ビーズアクセサリーのお店を見つけた。


「ケータイストラップなんだ。あの、手にとってもいいですか?」


「ええ。どうぞ」


お店の人は、笑顔でうなずいてくれた。


日に当てると、ビーズがキラッと光る。


「買おうか、春菜」


「えっ、でも・・・」


「久しぶりにプレゼントさせて?」


「いいの?」


ひろ君は笑顔でうなずいて、私が手に持っていたものを買ってくれた。


「ありがと、ひろ君」