それから1時間くらいたって、ひろ君に起こされた。


「おはよ、春菜」


「おはよう。出掛けよ、ひろ君」


「ああ」


うーんと伸びをして、出掛ける支度をした。


「わー綺麗」


今の季節、ちょうど紅葉が見れる。


私たちが泊まったところも、紅葉が見ごろなの。


綺麗な紅葉が見れるって、評判なところ。


ひろ君と手をつないで、紅葉のトンネルを通る。


「綺麗だね、ひろ君」


「そうだな」


紅葉の名所だけあってか、たくさんの人が歩いていた。


家族連れ、老夫婦、みんなすごく楽しそう。


紅葉のトンネルを抜けると、今度は出店が並んでいた。