ひろ君が私を抱き寄せた手を、そのままおでこに持っていった。


「あっ、ひろ君の癖」


「ん?」


「私のおでこ触るの。今日、熱ないのに」


「ごめん」


ポンポンと頭をなでられる。


「どっか出掛けようか?」


「ううん。もうちょっとだけゆっくり」


「昼寝する?」


「子供みたい」


ハハッと笑うと、ひろ君は私の頭を自分の膝の上に乗せた。


「少し眠った方がいい。長いこと車に乗せたし」


「座ってただけなのに」


「1時間くらいしたら起こすよ」


「うん」