「うーん。でも、もうちょっと暗くなってから入りたい。その方が月とか見れそうだし」


「じゃあ、湯冷めしないように、後から入ろうか」


「うん」


荷物を部屋の隅に置いて、ホッと息を吐く。


「疲れた?」


「ううん。あっ、お茶入れようか?」


「ありがとう」


テーブルの上にあったお茶のセットを使って、温かい緑茶を入れる。


湯呑みに入れて、ひろ君の前に出した。


「ありがと。春菜も、おいで」


「うん」


ひろ君の隣に座る。


「なんか、のんびりだね」


「そうだな」


ひろ君に肩を抱き寄せられる。