「わー畳のいい匂い」


「最近新しくしたばかりなんですよ」


思わず声を上げると、中居さんがそう教えてくれた。


「露天風呂もついてますので、よかったらどうぞ」


スッと頭を下げて、中居さんは部屋を出て行った。


「春菜、おいで」


ひろ君に呼ばれて傍に行くと、窓の向こうに露天風呂が見えた。


窓を開けて、檜で出来たベランダに出る。


「ひろ君、温かいよ」


浴槽もベランダ同様、檜で出来てる。


浴槽には常に温泉が流れ込んでいた。


手を入れると、ちょうどいい温度。


「ほんとだな」


ひろ君もベランダに出て、お湯に手をつけた。


「春菜、入る?」