家に向かう途中で仕事が入ったお父さんとお母さんは、私とひろ君を家の前に下ろして、そのまま仕事に向かってしまった。


「春菜、疲れてない?」


「うん、大丈夫」


家に入り、リビングのソファーに二人で座った。


「ひろ君」


「ん?」


「私、頑張るね」


「うん。頑張り過ぎない程度にね」


「はーい」


やっと開けた私の道。


あとは、看護師の国家試験に受からないとね。


夢は、もう手が届くところまで来てる。


手放したくない。


だから、頑張ろう。


この日私は、そう決心した。