「約束出来る?」


「します」


「じゃあ、私からは以上。あんまり頑張り過ぎちゃダメよ」


私の頭をポンポンとなでて、怜香先生は病室を出て行った。


「ほんとにいいの?」


みんなの顔色をうかがう。


「春菜がここまで望んだことだしな」


「でも、ほんとに無理はしないでね」


「ありがとう。お父さん、お母さん」


ひろ君に視線を移す。


「俺とも約束して。無理はしないって」


「うん」


うなずくと、ひろ君がニッコリ微笑んだ。


しばらくして、病院を出た。


お父さんが運転する車で、家まで向かう。