次に目を開けると、お母さんとお父さん、ひろ君が私を見つめていた。


「お母さん」


「ん?なに?」


「ごめんね、酷いこと言って」


「ううん。いいのよ」


お母さんが優しく、私の頭をなでてくれた。


「怜香先生、呼んできますね」


そう言うとひろ君は、病室を出ていく。


体を起こそうとすると、お母さんが手を貸してくれた。


ゆっくりと息を吐く。


もう大丈夫だ。


フラフラしない。


「春菜ちゃん、気分どう?」


ひろ君と一緒に、怜香先生が病室に入ってきた。


「もう、平気です」