「んっ・・・」


重たい瞼を開くと、ひろ君が心配そうな顔をして私を見ていた。


「春菜、気分どう?」


「平気」


「そう。よかった」


ひろ君がゆっくりと、私の頭をなでる。


「他のみんなは?」


「ちょっと話し合い」


「そっか。私、お母さんに酷いこと言っちゃった」


「あとでちゃんと謝ろう」


「うん」


また瞼が閉じていく。


「眠っていいよ、春菜」


「うん」


意識がゆっくりと、眠りの世界に落ちていった。