「はぁ」


「沙希ちゃん、さっきからため息つき過ぎだよ」


「だって、緊張するんだもん!これ落ちてたら、最初から就職活動し直しだよ!?」


「そうだけど・・・」


またため息を落とす沙希ちゃんに、思わず苦笑した。


9月に入ったある日、家にこの前受けた就職試験の結果が届けられた。


その結果を二人で開封しようって話になって、沙希ちゃんが家に来たわけ。


封筒の厚さは、二人とも同じような感じ。


「そろそろ開けない?」


「待って。心の準備が」


沙希ちゃんが深呼吸する。


「春菜は、緊張しないの?」


「するけど・・・」


受かってても、みんなで話し合いしないといけないし。


だからか、沙希ちゃんみたいにガチガチに緊張はしてない。