それでも私は、自分の夢を捨てきれない。


「ごめんね、ひろ君」


「春菜・・・」


みんな、私の体のことを心配してくれてるのは分かってる。


「心配してくれるの分かってるの。でもやっぱり、夢は捨てられない」


「春菜、聞いて」


真剣な目をして、ひろ君が話し出した。


「はっきり言って、俺は春菜が交代制の勤務で働くのは反対だよ。実習行っただけですごく疲れて帰ってくるのに、そんな風に働いたら春菜の体がどうなるか・・・」


「ひろ君・・・」


「働くなら、怜香先生の紹介してくれる病院の方がいい」


「でも、それは・・・」


それは、怜香先生に甘えることになる。


みんな一生懸命働くところ探してるのに、私だけそんな風に紹介してもらうなんてズルも一緒。


「それは出来ないよ、ひろ君」


「分かってるよ、春菜」