「春菜、今何て言ったの?」


「あのね、だから、M大付属病院の小児科の看護師の就職試験受けることにしたの」


M大付属病院の就職試験を受けると決心して1週間、今日学校が終わって沙希ちゃんと一緒に履歴書などを送ってきた。


「でも春菜、怜香先生から言われてるだろ?交代制の勤務は無理だって」


「そうだけど・・・」


その夜、久しぶりにひろ君と夕ご飯を食べながらその話を切り出すと、えっ?という表情をしてひろ君がお箸を止めた。


「でも受かるとは限らないし、受けるのは自由でしょ?」


「それでも、もし受かったらどうするんだ?春菜、働ける?」


ひろ君が真剣な目をして私を見てくる。


「働けるよ。だって、それが私の夢だもん」


そう言ったら、ひろ君がハァ~とため息をついた。


「夢と体、春菜はどっちが大切?」


ひろ君、私が大きな病院で働くこと反対なんだ。


今の言葉とため息で、分かってしまった。


「夢だよ」