病室に入るまで、ひろ君は付き添ってくれた。


「じゃあ、また来るな」


「うん。待ってるね」


ひろ君が仕事に行くのを、ベッドの上から見送る。


しばらくして眠気が襲ってきたので、そのまま眠ることにした。


「んっ・・・」


少しお腹の痛みを感じて目が覚めた。


時計を見ると、ちょうどお昼。


「ああ、起きた?」


「前田先生」


先生が入って来て、モニターを確認する。


「また陣痛来たね。お昼だけど、何か食べれそう?」


「少しだけなら」


「そっか。じゃあ、何か用意させるね。あと、怜香先生が来てくれるから、体調診てもらって」


「はい」