少しだけ笑顔を見せて、お母さんは私の前の席に座った。


「いただきます」


今日の夕ご飯は、ハンバーグとお味噌汁。


「ねえ、お母さん」


「ん?」


ご飯を食べながら、沙希ちゃんに言われたことをお母さんに話す。


「いつも私が行く病院でね、小児科の看護師募集してるの」


「へ~そうなんだ」


「私、その試験受けてみようかなって思うんだけど……お母さんは、どう思う?」


「そうね~」


お母さんはお箸を置いた。


「春菜がどうしてもって言うんなら・・・でもやっぱり心配かな」


「お母さん」


「春菜が好きなことやればいい。そう思うんだけどね、春菜の体のこと考えると、心から素直に頑張ってって言えないかな」


「そっか・・・」