音が鳴った体温計を取り出すと、37度8分。


「赤ちゃん、大丈夫かな?」


「大丈夫だから。今は眠って」


「うん」


次の日起きたらまた熱が上がってて、ひろ君が半日仕事を休んで病院に連れて行ってくれた。


「インフルエンザは陰性ね。点滴して、前田先生に赤ちゃんの様子診てもらおう」


「うん」


怜香先生の診断はただの風邪で、点滴して赤ちゃんの様子を診てもらったら、帰っていいと言われた。


病室で点滴をしていると、前田先生が来て赤ちゃんの様子を診てくれた。


「うん、元気に動いてるよ。問題ないね」


「よかった~」


隣でひろ君もホッと息を吐いてる。


「妊婦さんでも飲める風邪薬出しとくから、貰って帰って」


「はい。ありがとうございます」


それからしばらくして点滴が終わり、薬を貰って家に帰った。