「春菜、もう寝ような」


「うん」


まだ熱はないものの、早めに寝ることにした。


「熱出ないといいな」


「うん。明日、怜香先生のとこ行ってくるね」


「そうだな」


ひろ君が私の頭をなでる。


それが気持ちよくて、いつの間にか眠りに落ちていった。


その日の夜中、頭に当たるヒヤっとした感触で目が覚めた。


「ごめん、起こしたな」


「ううん、大丈夫」


眠りに落ちたときより、喉と頭が痛くなってる。


「氷枕敷いたけど、寒くない?」


「うん」


ひろ君が私に体温計を差し出してきたので、それで熱を測る。