私を抱きしめるひろ君の腕、触れ合ってる体の部分、全てが温かかった。


「病院のベッドは嫌い。冷たくて、寂しくて」


「昔からそう言ってたな」


「だから、もう入院しないようにする」


「うん。体調気をつけような」


この子のために、私は強くなる。


ひろ君の手が、私のお腹にそっと触れる。


「お父さんだね」


「そうだな。ちゃんと守るから。春菜も赤ちゃんも」


「うん」


お母さん、頑張るからね。


だから、安心して生まれてきて。


みーんな、あなたが生まれてきてくれること待ってるからね。


大好きだよ。


私たちの赤ちゃん。