「はい」


産婦人科に行くと、予約をしてないせいか、随分待合室で待った。


「お待たせしてごめんね」


「いいえ。大丈夫です」


やっと名前を呼ばれて診察室に入ると、待っていたのは前田っていうおじいちゃん先生。


「結果からして、妊娠してると思う。前の生理はいつかな?」


「そういえば、2か月くらいきてないかも」


生理が止まってたのは精神的なものかと思ってたけど、実は妊娠してたから止まってたのかもしれない。


「そっか。じゃあちょっと診せてもらおうかね」


それからいろいろ検査して、妊娠2か月だと判明した。


「それで、ザラッと君の小さいころからのカルテを見たんだけど・・・」


前田先生が咳払いをする。


「出産に耐えられるだけの体力があるか、ちょっと心配だね」


「でも、私生みたいんです」


「そうだね。旦那さんと一度おいで」