「おかえり、春菜」


「ただいま」


病院を出たすぐの駐車場で、車を下りて待っていてくれていたひろ君に急いで駆け寄る。


「ただいま、ひろ君」


そのままひろ君に抱きついた。


「帰ろっか、春菜。家に」


「うん」


貰った花束を車の後ろの席に乗せる。


ひろ君が助手席のドアを開けてくれて、車に乗り込んだ。


「夕ご飯どうしようか?どっか食べに行く?」


「ううん。家がいい」


「そっか。じゃあ、買い物して帰ろうか。春菜の好きなものいっぱい作るな」


「ありがとう」


今、ひろ君が隣にいてくれてよかった。


じゃなかったら、病院の前で泣いてた。