「そう言って話しておいで。今月いっぱいは働かせてくれるから」


「うん」


また瞼が重くなる。


「春菜、眠るの?」


「うん」


「そう。ご飯出来たら起こすな」


「うん」


ひろ君に頭をなでられて、私はまた眠り込んでしまった。


次の日、今月いっぱいは仕事を続けさせて欲しいと主任にお願いした。


「分かった。ごめんなさい。辛いこと言って」


「いえ、私が悪いんです。3か月働けて、すごく幸せでした」


頭を下げて、仕事に戻る。


あと少しだけど、しっかり仕事しよう。


「美海ちゃん、熱測ろうか」


ここにいる子供たちと一緒にいれるのは、あと2週間なんだから。