「うん。大丈夫だよ」


「そっか」


ひろ君がホッとした顔をして、私の頭をなでる。


「ねえ、ひろ君」


「ん?」


「私、仕事辞めようかな」


「どうした?急に」


優しい笑顔で、ひろ君が聞いてくる。


「今日ね、主任に言われちゃったの。このままの勤務状況が続くなら、仕事辞めて欲しいって」


「春菜は、どうしたいの?」


「ううん、もう私がどうしたいかじゃないの。私があの場所にいたら、みんなに迷惑かかるだけ」


ツーっと頬に涙が伝う。


「やっぱり、ダメだったね」


ひろ君や親が心配してたみたいに、私の体は仕事についていかなかった。


「でも・・・」