少し眠ろう。


そしたら、気分がよくなるかもしれない。


仕事で疲れてるから、きっとぐっすり眠れる。


徐々に瞼が閉じていき、いつの間にか眠りに落ちていった。


「・・・菜。春菜」


それからどれくらいたったんだろう?


ひろ君に名前を呼ばれて、ゆっくりと目を開ける。


「あれ?ひろ君?」


「もしかして、仕事帰って来てからずっと寝てた?」


心配そうなひろ君の顔。


そっと私のおでこにひろ君の手が触れる。


「熱は、ないな」


ひろ君が帰って来たってことは、もう夜近くだよね。


「ごめんね、ひろ君。家のこと、何もやってない」


「いや、それはいいけど。ほんとに大丈夫か?気分悪くない?」