「あなたは看護師としての技術も素質もあると思う。でもやっぱりあまり仕事を休まれるのは、こっちも困るのよ」


「はい」


「ちょっとキツイかもしれないけど、はっきり言うわね」


「はい」


「このままの勤務状態が続くなら、仕事を辞めてほしい。看護師の仕事は一人じゃ出来ない。同じ看護師、ドクター、いろんな人と連携を取っていく仕事だよね。たまに仕事に出てきて、フラッと入ってられても困るの」


そっか、そうだよね。


迷惑かけてるって分かってたのに、急に現実を突き付けられた気がして涙が零れそうになる。


「あなたのフォローに回ることで、その人自身の仕事が疎かになるのが一番嫌なの」


「はい」


「辛いこと言ってごめんね。少し考えてくれる？」


「分かりました」


主任に頭を下げて、部屋を出る。


「まだ泣いちゃダメだよ」


まだ仕事中だからって自分に言い聞かせて、ナースステーションに戻る。