幼なじみ~初恋~番外編

沙希ちゃんたちの家でご飯を食べた数日後、私はまた体調を崩してしまった。


「けほっ、けほっ」


「春菜、気持ち悪いなら吐いた方がいい」


院内で胃腸風邪が流行ってて、どうもそれをもらっちゃったみたい。


「うっ、けほっ」


「大丈夫だから、なっ」


ひろ君が口元に洗面器を持ってきてくれて、背中を擦ってくれる。


「我慢しなくていいからな」


「けほっけほっ」


気持ち悪いんだけど、食事もまともに出来てないから出るものがない。


それでも襲ってくる気持ち悪さで、涙が出てくる。


「口ゆすげるか?ここに吐きだしていいから」


貰った水で口をゆすいで、洗面器に吐きだす。


「ごめんね、ひろ君」


「謝らなくていいから」