「ひ・・・くん」


眠っているから、無意識だろうか?


春菜が助けを求めるように、俺に手を伸ばしてくる。


「俺はここにいるよ」


そっと手を握り返す。


「病院行こうな」


怜香先生と連絡を取り、春菜を病院に連れて行く。


「弘樹君は、疲れてない?」


「俺は大丈夫です。それより、こういう春菜を見てる方が辛くて」


怜香先生の判断で、春菜はまた入院することになった。


「もうそろそろ、ドクターストップかけないといけないかもしれないな」


「そうですか」


「ほんとは、春菜ちゃんの気が済むまでやらせてあげたいんだけどね」


春菜は、仕事が大好きだ。


だから、続けさせてあげたいんだけど、こんな状態が続くようだと無理だよな。