そう言われて服を元に戻す。


「どこか辛いとこない?」


「頭痛い」


「そっか。点滴追加していい?」


「うん」


点滴も注射も、何回やっても慣れない。


今は自分もやる側なのにね。


ポタポタと垂れる点滴の液。


「熱が下がるまで入院ね」


「はい」


こんな状態じゃ、仕事なんて出来ない。


だから、早く良くなろう。


「春菜、俺着替えとか持ってくるよ」


「うん。ありがとう」


ひろ君は優しく私の頭をなでると、病室を出て行った。