「春菜、大丈夫か?」


布団の中で丸くなってると、急にひろ君の声が聞こえて、顔だけ出した。


ひろ君の手が、私のおでこに触れる。


「熱いな」


「ひろ君、寒い」


「ちょっと待ってて。毛布持ってくるから」


すぐにひろ君が毛布を持ってきてくれて、私に掛けてくれた。


「熱測ろうか」


渡された体温計で、熱を測る。


しばらくすると、体温計が鳴った。


「38度か。急に熱出たな。まだ寒い?」


「ううん。大丈夫」


「これ以上熱高くなるようなら、病院行こうな。怜香先生、今日はずっと病院だって言ってたし」


「うん」


ひろ君に頭をなでられて、私はまた眠りに落ちていった。