「今日はすみませんでした」


仕事終了時間、仕事場に戻った私は主任に謝った。


「いい、高木さん。体調管理も看護師の仕事のひとつ。これからは気をつけてね」


「はい。すみません」


更衣室に入って、ホッと息をつく。


「春菜、大丈夫?」


「うん。ごめんね、沙希ちゃん」


先に着替えていた沙希ちゃんが、私に声をかけてくれる。


「まだ顔色悪いよ。あんまり無理しないでね」


「うん。ありがとう」


着替えをして外に出ると、見覚えのある車が止まっていた。


「春菜」


「ひろ君」


車を下りて、ひろ君が私に近づいてくる。


「怜香先生にメール貰って、迎えに来た。帰ろうか」