「どうかした?」


「あっ、竹田先生。ちょっと具合悪くなったみたいで」


「診せて」


沙希ちゃんがどいて、私の前に竹田先生が現れた。


竹田先生が私の手をとり、脈を取る。


「高木さん、この病院に主治医いるんだよね?」


「内科の怜香先生」


「すぐ連れて行ってあげるからね」


竹田先生と沙希ちゃんが言葉を交わす。


「ごめんなさい。迷惑かけて」


「いいんだよ。ここはちょうど目立たないところだけど、子供たちが君の姿を見たら動揺するかもしれないからね」


そうだ。


看護師さんが真っ青な顔してフラフラしてたら、子供たちがヘンに動揺してしまうかもしれない。


まだ少し目眩がするけど、何とか立ち上がる。


沙希ちゃんがサッと支えてくれた。