「ダメだな、私」


これじゃあ、ひろ君に迷惑かけてるだけじゃない。


言うことを聞かない体が憎くて、自分が情けなくて、涙が零れそうになる。


「洗濯だけでもやらなきゃ」


そう思ってベッドから立ち上がるも、急に感じた立ちくらみに目の前が真っ暗になり、その場に座り込んでしまった。


「ほんとダメだな、私」


ポロポロと零れ落ちた涙が、カーペットを揺らす。


結局その日は、ひろ君が帰ってくるまでベッドに横になってるしかなかった。


それから仕事が休みになるたび、一気に襲ってくる疲れに耐えきれず、私はベッドの上にいることが多かった。


でも頑張って、仕事を1か月続けた。


「ちょっと春菜!大丈夫?」


そんなある日。


仕事中に目眩を感じてその場に座り込んでしまった私を見つけた沙希ちゃんが、慌てて私のところに来てくれた。


「立てる?春菜」


首を横に振る。