「はーい。ごめんなさい」


軽く注意すると、賢人君は面白くなさそうに私に謝った。


「美海、大丈夫か?」


「うん。ちょっと熱あるけど、大丈夫だよ」


美海ちゃんと賢人君は、ほんとに仲がいい。


「ほんとだ。ちょっと熱いな」


賢人君が美海ちゃんのおでこに手を置く。


「賢人君の手、冷たくて気持ちいい」


「そっか。じゃあもうちょっとこうしてるからな」


「うん」


「早く元気になって、一緒に学校行こうな」


「うん!」


私も昔入院してるとき、ひろ君がこうしてお見舞に来てくれたな。


懐かしいな。


二人の仲良さそうな姿を見ながら、病室を出た。