「また少し残ってるけど。でも綺麗になるから大丈夫だよ」


美海ちゃんが私の腕にそっと触れる。


「高木さんも、注射いっぱいした?」


「うん」


「美海のも綺麗になる?」


「うん。絶対綺麗になるから大丈夫」


ニッコリ笑うと、美海ちゃんも少しだけ笑顔を見せてくれた。


「さっ、少し眠ろうか?」


「うん」


「早く熱下がるといいね」


美海ちゃんの頭をなでると、ゆっくりと瞼が閉じられた。


佐藤さんと竹田先生と、ナースステーションに戻る。


「高木さんも、よく入院してたの?」


竹田先生にそう聞かれる。


「はい。ここの病院にお世話になってました」