幸サンに、私達に婚約者がいると告げられてから、約1ヶ月が経った。

そんなある日。

たまたまその日は優がいなかった。


幸サンに呼ばれているらしい。

委員会の仕事があって、私が帰路に着いたのは午後6:00。
なんせ12月下旬だから、辺りは真っ暗。


「うは~。」


暗~。


「隆咲 華?」


低い男の声。

-ガッ


「――――ッッ!!」


後頭部を殴られて、私はそのまま気絶した。