「陽琉……」 本当にあの子のリコーダー吹くのかな? 嫌だな…… だってあの子の口つけたものでしょ? …いや。 自己中でも何でもいい!とにかくいや! 私は陽琉を追いかけた。 ちゃんと自分のリコーダーを持って。 陽琉どこ…… あ。 「陽琉ーー!!!」 「ん?玲緒?」 「はぁはぁ…これ」 陽琉にリコーダーを渡す。 嫌な顔するかなと思ったら、見る見る陽琉の顔が明るくなった。 「玲緒貸してくれるの?」 「うん。その、あの人の使ってほしくないし」