それは、恋よりも甘く





「何かやりたいやつがある人は手をあげろ~。」



そうハナさんが言った瞬間、ほとんどの人が手を挙げずにやりたい事を叫びだす。


定番のお化け屋敷、喫茶店以外にも、お菓子展、写真館、美術展など、色々な声が飛び交っていた。



(美術展か…。いいな、それ。それなら当日サボれるし。)


とりあえず、文化祭にはでたくない。
できれは準備だって参加したくないし。


お化け屋敷も喫茶店も、嫌いではないが女がくっついてくるのがウザいのだ。



「俺、美術展がいいな…」
「えっ、優そんなんがいいの?あたしはお化け屋敷かな~。口裂け女やりたいし」


楽しそうに美嘉がいった。


「面倒くせーじゃん。準備大変そうだし。」
「やだオヤジくさーい!それがいいんじゃん!あたし達だってもう高2だよー?」