「…っ、そうですか…俺が…。」



白い壁の閉ざされた部屋の中で、白い白衣をきた医者と2人で向かいあって座っている。

難しい顔をした医者の表情が、俺の病気の重さを語っていた。



「…幸い、ある程度早期には発見できました。完治は難しいですが、手術や治療をすれば…」




その後の医者の言葉は、聞く気になれなかった。



さっき、寿命が、あと2年と言われたのだ。

2年…。
ちょうど高校を卒業する頃だ。


…それに、もう…。



「いや、結構です。」
「は?」

「治療は、必要ありません。今ある寿命を、生きますから。」




医者は目を見開いた。

当然だろう。
俺みたいに若い奴は、少しでも生きたいと思うに違いない。


…でも、俺はもういいんだよ。