放課後になり、私は友達と駅前をぶらついていた。
カフェに行ったりプリクラ撮ったり……
今はその帰り道の駅のホームだ。
とは言っても友達は向かいのホームだから電車は別々…



「あれ?南くんじゃない?」

「えっ?」

「ほら!あそこにいるの!!南くーーーん!!」

「ちょっ!何やって…」

「あっ…えっと…隣のクラスの……ゴメン、名前知らない」

「私?雪乃っていうの!よろしくねっ!んでこっちが…」

「知ってる。笹川 美里依さん……今日屋上で会ったから……なっ?」

「………」

「あれ?美里依??なんで睨んでんの?」



確かに私は睨んでいる。
だってこの男は面識が無いはずの私のことを知っている。
普通に考えたら警戒するのが当然だ。
そんな私の様子を見ている雪乃が乗る電車がきた。



「…あ…私…これに乗るんだけど…南くんは?」

「俺はこっちの方面だから」

「そ、そう?…じゃ美里依と同じだね?…ねっ美里依」

「そうだね…」

「……私…帰るけど…二人で大丈夫?」

「私は大丈夫。また明日学校で会おうね」

「俺も平気。じゃまたね雪乃さん」

「ん…バイバイ、二人とも」



雪乃に心配をかけてしまったようだ。
明日には誤ろう。