「ゆいちゃん?なんか疲れてへん?」


「あー、別に」


「いやいや、顔死んでるから」







笑いながら私にジュースを渡し、それを受け取る。

そして悠介も私同様フェンスに寄りかかった。




学校の屋上程、ゆっくり時間が流れる場所はないと思う。

天気も晴れてるし、温かい。







「てかサボり?珍しいな」


「うちかてサボりたい時あんねん、それに悠介だって」


「まぁせやなっ」






ははっ、と笑いながら悠介はタバコを食わえ火をつける。

私はそれをボー、と横目で見ていて。







「悠介って、どんな時に悩んだりするん?」


「いきなりやな」


「すみませんね」






いつも楽しそうな悠介が悩むことって、あるのだろうか。

あるとは思うけど想像しにくい。









「特にないかな」








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