協力してあげる、そう言おうとした時だった。



あの頃が蘇る。







もし私が協力して紫織と仲が悪くなったら?

絵里の二の舞になったらどうする?



蓮が私の事が好きだということは絶対有り得ない。

けど、怖い。






私の女友達は紫織だけ。

過去も、現在も受け入れてくれた友達なのに。







「ゆい?」


「え?」


「なんかボーっとしてたっ」


「あぁ、ごめん」






正気に戻る為にタバコに火を付け、白い息を吐く。

同じように紫織もタバコを吸って。




落ちつけ、私。







「でも…あたし頑張る!!!」


「え?」


「だからゆいも応援してなっ」







そう言って紫織はニッコリ笑って。



もしかした私の考えていた事が分かったのかもしれない。

だから協力じゃなく、応援って言ってくれたのかも。






私は小さく頷いた。










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