ハァハァ、と肩で息を整えて英寿くんを睨む。

けど逆に私は見下ろされていて。







「もう決まった事や、受け止めろ」


「だって、引退なんて、」


「前々から決めてた」








前々から?



じゃあなんで今日言うん?

いつでも言う時間あったやん。








「あれだけ笑いかけられて、言えるわけないやろ」








その言葉はとても切なくて。





じゃあうちが英寿くんを慕っていたから?

うちが言うタイミングをずっと壊してたん?









『英寿くん』










笑顔で話しかける私をみて、ずっと苦しんでた?









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