一瞬、英寿くんが何を言ったのか分からなかった。 何を伝え、何を意味したのか全然分からなくて。 「…え?」 倉庫内がざわめきに変わる中、私は一言しか発せられなかった。 表情は無表情。 それは表情を出せないから。 「ゆいさん、どういう事っすか…?」 「知らない」 「だって、英寿さんが」 「知らない」 知らない知らない知らない。 総長を引退するって、 なに? .