「紫織、うちはもう大丈夫」


「でも、」






心配そうな紫織から離れて、再び立ち上がる。



涙が未だに止まらないけど、気にしない。








「お前本間ええ加減にしろや」








バシィッ!!!と乾いた音が公園に響く。

と、同時に絵里の叫び声が聞こえて。







うちかてそんなに心は広くない。

龍はもうどうでもいい。






でもこの女は許さない。









「いったぁ!!!何すんねん!!!」


「ゆいさんっ!!!」


「龍、お前そこまでその女庇うんけ?」


「そりゃゆいさんを思って、」







うちを思って?

じゃあうちを思ってるなら。








「良いこと教えてあげるわ」







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