「ゆいさーん…!!!」


「はいはい」







ギュッと抱き締められて、龍の背中をポンポンと叩く。

ズズッと鼻水を啜る音が聞こえてきて、もう片手で頭を撫でてあげた。



心配させちゃったな。







「龍、男の子やろ」


「男以前に…人間っす」


「そうじゃなかったら怖いわ」


「ゆいさーん…」


「あー、はいはい」








スリスリと頬を擦り寄せる龍は、本当に犬みたい。

可愛い、可愛いけど。









「龍くん」


「はい」


「重いんですけど」


「…ずみまぜん」


「謝る前に退こか」








擦り寄る力が半端なくて、再びベッドに横たわる状態。



いいから早く退いて欲しい。








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