俺は強く美嘉を抱きしめた。

「…いつまでも待つ。俺にはもう…美嘉しか見えない…」

俺は美嘉の耳元でそう囁いた。

美嘉はクスッと笑った。

少し無理して笑っていた気さえした。

「…雷哉…瑠衣の日記…あたしにちょうだい…??」

美嘉はそう言った。

何を考えているのか俺には想像がつかなかった。

今、日記を渡したら瑠衣のことが余計忘れられないんじゃないか…

って心配になる。

瑠衣が…

俺らに残した…

日記は

何を告げたかったかわかる。

あの日記は美嘉宛てではないのは確かだ。

でも内容は全て美嘉のことだ。

どれだけ瑠衣が美嘉を大切にしていたかわかる。

俺には全部伝わった。

瑠衣…??

次は美嘉に理解してもらうぞ…

絶対戸惑うこともある。

でもそれが全て分かち合えた時には

素晴らしい希望が持てる。

俺の死んだじいちゃんが言ってた。

瑠衣…美嘉を幸せに…俺は出来るかな…??

俺は少し不安をつのらせながら

美嘉に日記を渡した。