夕日はあたしを照らした。

あたしは夕日を見た。

いつにもましてオレンジ色が強い気さえした。

普段あまりじっくり見ないことを改めて観察すると新しい発見が出来る。

そう思った。

夕日があたしを照らすからあたしの足元には影が出来ていた。

遠近法によりあたしの頭がやけに小さく思えた。

「…美嘉…待たせてワリィ。」

雷哉が遅れて現れた。

「…遅い。でも新しい発見が出来たから許す…」

あたしはそう言い雷哉に少し微笑んだ。

雷哉はあたしの隣にあった空いているブランコに座った。

「…瑠衣が毎日書き続けてた日記があった…見るか??」

あたしは雷哉に聞かれた。

瑠衣が毎日書き続けてた日記は確かに気になる。

でも見てもいいのかな…

一応プライバシーもあるだろうし…

あたしは瑠衣が生きている目線で考えた。

「…見てもいいのかな…??」

あたしが聞くと雷哉は頷いた。

「…瑠衣自分が死ぬのを知っていたかの様に日記が机のど真ん中に置いてあったんだ…」

雷哉はあたしにそう告げた。

死ぬのを知っていたかの様に…。

あたしは雷哉から日記を受け取り1ページはねた。